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アスリートが複数人でトレーニングをする事のメリット

色んなスポーツがオフシーズンとなるこの時期に来シーズンに向けてトレーニングに励むアスリートも多いかと思います。
そんなオフシーズンのトレーニングに励むアスリートの心理として自分がやっているトレーニングをあまり人に知られたくないというものがあるかと思います。
もちろん、人によるかと思いますがとても良いジムやトレーニング指導者に出会い、良いトレーニングが出来ている場合にわざわざ競合他社となるライバルに教える必要はないですよね。
そういうことからオフトレーニングの大事なトレーニングは1人で集中してやりたいという考えをもっているアスリートも少なくないのではないかと思っています。

しかしながら、トレーニング指導者とのマンツーマンでのトレーニングよりも複数人でやるトレーニングのほうがトレーニング効果をより得られるメリットが多いかもしれません。

複数人でやるようなグループトレーニングで得られるメリットは、何と言っても

他の人と比べることが出来る

という点です。

トレーニングで様々な種目をやっていく中で、得意な種目もあれば苦手な種目もでてきます。
そんな中で、自分にとっては苦手な種目なのに他の人にとっては得意な種目であるというような事も当然起こってきます。
そういう事態に遭遇したときに、
自分のことを客観的にみることで、なぜそういうことが起こっているのかを考えるようになるはずです。
・こういう動きは他の人に比べて自分は苦手なんだ。
・こういう動きはあまりストレスを感じる事なく実施できて、他の人よりも出来ている。
という事に対して、その原因は
・特定の部位の筋力が弱い/強い
・特定の部位の柔軟性や可動域が低い/高い
・身体的な特徴(脚の長さ、胴体の長さ、腕の長さなど...)
・バックグラウンド(長年の競技生活や動作のクセ)
というようなことから総合的に自分の身体について、他の人と比べる事ができます。
一緒にトレーニングを受けている人数の分だけ、いろんな動きを見る事で、そこから様々な事を情報として得る事ができ、その情報をもとに考える事ができます。

指導者とのマンツーマンのトレーニングではそれがありません。
もちろん指導者はトレーニングを教える際にデモンストレーションとして見本は当然見せますが、指導者と本人だけではサンプル数がやはり少ないです。
自分のことにしかフォーカスできないというのはいい点もあれば劣る点もあります。
例えばデッドリフトが苦手だった場合、
マンツーマン指導ではデッドリフトは難しい種目として処理されるだけかもしれません。
しかし、他の人が自分よりもキレイに高重量でサクサクこなしているのを目にすると、デッドリフトは”自分にとっては”難しい種目と処理されるはずです。
この処理の違いは大きいです。
自分以外の多くの情報を得る事で、自分のストロングポイントとウィークポイントがよりわかりやすくなることも考えられます。
そうすればそれに対する対策にもより危機感を持っていどむ事ができるはずです。

とは言っても、複数人でトレーニングする場合、それぞれトレーニングプログラムって違うから参考にならないんじゃないの?
って思う方もいらっしゃるかもしれませんが、トレーニングの基礎から始める場合はそれぞれ全く違うプログラムになることは考えにくいです。
シーズン終わりであれば基礎から入る事になるはずなので、なおさらです。
コチラも参考に。

以上のように、自分以外の情報を得る事で客観的に自分を見る事が出来る、つまり他の人と比べる事が出来るというのがグループトレーニングを実施するうえでの最大のメリットだと思います。
時として、他者と比べずに自分と向き合う事が大事だとされるときもありますが、他者と比べた上で自分と向き合う事が出来るのがグループトレーニングです。

ただ、勘違いして欲しくないのは
だからと言って、マンツーマン指導よりもグループトレーニングのほうが優れていて、絶対にグループトレーニングにするべきだ!と言っているわけでもありません。
ただ、グループトレーニングにもこういうメリットがあるので、特別な理由がなければ3〜5人くらいで(現実的な人数を考えるとおそらくこれくらい?)実施する事で、トレーニング効果をより高める事ができるかもしれませんよ。ということです。
もちろん、マンツーマンでもグループでも何かを得ようとする姿勢が全てで、グループでやることだけに意味があるわけではありません。

マンツーマンとグループのそれぞれの良さを知った上で、あとは自分の性格も含めて判断するのがオススメです。
是非、良いトレーニングに時間も労力も費やして下さい!

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今回のドラマでやっていた「俺の話は長い」もう最高でした。
久しぶりにツボで、どはまりしました....
ただ、理論だって考えるクセは身につけたいけど、偏屈にならないように気をつけたいですね。












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