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適切な重量設定には"経験"が必要!!

SHONAN TRAINING DEPT.ではトレーニングを実施する際の重量設定を自分自身でできるようになってほしいと以前から思っていますし、実際そうなるように日々教えています。

ただ、この重量を正しく設定するというのは以外と難しいんですよね。
それなりにトレーニングを経験している人でも重量設定を見誤ってしまうことはそんなに珍しいことではないんじゃないかなと思います。
重量設定が難しい理由の一つとして、その重量が挙がるかどうかだけが判断基準ではないということも重要なポイントの一つですが、それに関してはコチラを読んで頂けければと思います。

当ジムでは、主要なエクササイズ種目のフォームを習得しながら最初の6ヶ月間で5RM(もしくは3RM)のテストをするところまでもっていきます。
(※5RMもしくは3RMテストとはその種目で5回もしくは3回の最大挙上重量をはかることで現時点での筋力を知るというものです。)
もちろん、体力レベルも様々な方がいらっしゃるのでこのテストは絶対実施するというわけではありませんが、教えていきながら様子をみて実施できそうなら実施するという感じです。

そして、5RMなどのテストができれば推定の1RMが算出できますので、その結果に沿って% 1RMを計算して実施する回数に対しての重量を設定するという流れで教えています。
(※1RMテストをやらない理由は安全性の問題からです。)

って普通に何気なく書きましたが、トレーニング初心者の方にとっては??????????ですよね。
しかし、この太字で書いたことはトレーニングの重量設定においてとても重要でありがらも基礎的なことです。
そして、そんなむずかしいことでもありません。
トレーニングを自己流でよくわからないままやっている人と、誰かに教えてもらうかある程度トレーニングについて調べた人の間に差があるとすれば、この重量設定における%RMを知っているかどうかも大きな要素の一つではあるかなと思います。

実際に、当ジムに来てくださるトレーニング経験有りの方でも、これまで実際にどういう重さや回数でやっていたか聞くとあやふやな答えしか返ってきません。
あやふやならまだよくて、全然わからないということもあります。
しかもパーソナルトレーニングで教えてもらっていたのにも関わらずわからないということも珍しくありません。
トレーナーに丸投げ、まかせっきりだとそうなりますよね。

せっかくやるトレーニングを少しでも効果的なものにするためには適切な重量設定というものは欠かせません。
そして、パーソナルトレーニングだろうがなんだろうが、鍛えるのは自分です。変わるのは他でもなく自分の身体です。
自分の身体を変えるためのトレーニングなのに、「扱っている重量もわかりません」というお客さんを僕は増やしたくないので、さっき太字で書いたようなことをちゃんと理解できるように教えています。

話がすこし逸れてしまいましたが、この%1RMというのがわかればある程度は自分で重量設定ができるようになります。
しかしながら、この%1RMというものも万能ではなく、落とし穴があります。
といいますのも、この%1RMというものは「疲労」というものがあまり考慮されていません。
ということはどういうことか?を説明しているとこの記事がかなり長くなってしまうので割愛しますが、
ここまでで、
・せっかくトレーニングをしているのに重量や回数設定をよくわからないままテキトーにやってしまっている。
・さっきの太字で書いてあることが????????
の方は是非一度調べるか、当ジムでもどこでもちゃんとトレーニングを教えてくれるところに行くことを強くお勧めいたします!
せっかくやっているトレーニングを無駄にするのはもったいないですからね。

話を元に戻しますが、%1RMがわかっていればある程度の重量設定ができますが、そこに「疲労」というものを考慮してあげるとさらに適切な重量を設定しやすくなるかと思います。

そして、あとは何と言っても「経験」!!!
重量設定はこれがとても大事です。
%1RMや疲労といったことを理解したあとは、とにかく経験です。
経験とは
自分で、
・次のセットは何kgに設定したらちょうどいい重量なのか?
・重量上げたらどうなるのか?
・逆に下げたらどうなるのか?
・重量上げられそうだけど何kg上げられるかな?
・今のセットギリギリだったから次のセットは下げたほうがよさそうだけど、どれくらい下げたらいいんだろう?
といったことを考えることです。

仮に僕が毎回、
・じゃあ次◯◯kgでやりましょう。
・もう少しいけそうなんで、◯◯kg増やしてください。
・もう上がらないと思うので◯◯kg減らしてください。
ってやっちゃうと自分で考えなくなるので一切経験が詰めずに、先ほど書いたような「何もわかりません」の一丁出来上がりです。

ここに関しては指導方針的な要素も強いので、お客さんの目標に対して達成されれば重量設定もなにもわかりません・興味ありませんでも問題ないといえば問題ないのかもしれません。
しかし僕はトレーニングこそ習慣化することが重要で、その習慣化のためには指導者の言いなりになるのではなく、自分である程度できるようになるために身体を動かすだけではなく自分自身で考える必要があると考えています。
教える側からしても、トレーニングを「教える」ほうがトレーニングを「提供する」よりも労力を費やしますし難しいです。
ラーメン屋の店主にとっては、ラーメンの作り方教えるよりもラーメン提供するほうが100倍楽ですよね。
にも関わらず、そういう経験を積める教え方をするのは、
トレーニングを、長く、どこでも、一人でも、好きな時に、場所を選ばずやっていくためには「何もわかりません」では厳しいのはわかりきっているからです。

なので、当ジムでトレーニングをはじめてある程度の期間が経ったら聞くようにしています。
・次何kgでやりますか?
・多分次この重さきついですよね?じゃあ何kgに下げたらできそうですか?
ってな感じです。
少し的外れな重量設定をお客さんがしたとしても危険性さえなければ、その自分で考えた重量設定でやってもらうことが多いです。
それで、もうちょっと重くてもやれたりした場合はそれはそれで「経験」になるわけです。
なんでも身をもって経験したほうが得るものは大きいですよね。

今回は、適切な重量設定のためには
①%1RMを理解すること。
②経験を積むこと。
が重要だということを書きました。

近々、その上でさらに重量設定の際に知っておくと便利なRPEとかRIRという概念について書こうと思います。
本当はこの記事の中で書こうと思ったのですが、僕の熱(苦し?)い指導方針がでてきてしまったがために長くなってしまったので次回にさせてください。笑



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最近は%1RMをベースに考えるPBT(Percentage Based Training)に対してVBT(Velocity Based Training)というものが流行って?います。
%1RMが重さをベースにした考えなのに対してVBTはその名の通り、速度をベースにして重量や回数を設定する方法です。
しかし、このVBTはとても便利な面もある一方で結構値のはるデバイスが必要になってくるので、様々なことを天秤にかけた結果当ジムでは%1RMを基にしたPBTでいいかと現時点ではなっています。
VBTについて興味のある方は調べてみてくださいね。

ひとつ気にくわないのは、VBTが最新でPBTは古くて足りないところだらけ!みたいな風潮があるところ...
そういうことじゃないだろう...
VBT使っていても的外れなことやっている人いっぱいいるぞ...
大事なことはそれぞれの特徴を理解して、キャパを知った上で必要に応じて活用すること。









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