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トレーニングにおいても、"失敗したことがある"は大きな財産になる

バーベルやダンベルを主に使用するフリーウェイトトレーニングではマシントレーニングよりもさらに安全性という面において注意が必要になります。
特にバーベルを担ぐスクワットや、仰向けの状態でバーベルをあげさげするようなベンチプレスのような種目であれば尚更です。

当ジムでもスクワットやベンチプレスを実施する際にはセーフティバーという、仮にその重量が挙がらずに失敗した場合でもバーベルに潰されることがないような安全バーを設置してもらっています。

(↑赤いのがセーフティバーです。適切な高さに設置することで身を守ってくれます。)

トレーニングをしたことがない方や、あまりトレーニングに慣れていない方にしてみればスクワットやベンチプレスのようなエクササイズで失敗することをイメージすると、
・そこまでの重さでやる必要あるの?
・セーフティバーを設置しているとはいえ危なくない?
・怪我しそう
などマイナスなイメージがわきやすいかもしれません。

しかし、アスリートでも一般の方でもトレーニングをする方であればどなたでも、意味のある効果的なトレーニングをするためであればやはりある程度の重量は扱えた方がいいですし、段階を踏んでやっていけば自ずと重量が扱えるようになっていきます。
そして筋肉、もしくは筋力をつけていくためには、いつまでも同じ負荷ではなく適応した段階で少しづつ負荷を上げていく必要があります。
このことを「漸進性過負荷の原則」と言い、トレーニングにおける基本原則の一つ
になります。
つまり、もう慣れているのにずっと同じままの重さでやっていたり、まだ何回もできるのに重さを上げないようなトレーニングばかりしていると、トレーニング効果はでませんよ、というよりそれはトレーニングではありませんよ。ということになります。

とはいえ、あがらなくなる可能性のある重さを使用して失敗するのはちょっと怖いということも十分理解できます。
そこで、ここからが今回の本題なのですが、
"トレーニングにおいて失敗ばかりしているのも問題だが、一回も失敗したことがないのも問題"
私はこう考えているのですが、この考えはどういうことなのか?について今回は書いていきます。

ちなみに失敗というのは、スクワットやベンチプレスの時に自力であげられなくなったことを指しています。
つまりスクワットやベンチプレスを8回やる予定のところを7回までやって8回目あげようと思ったらあげきれなくなってしまったということです。
トレーニングをよくしている人の間では"つぶれた"という表現をよくするかなと思いますが、学術論文のなかではよくFailureと表現されていることが多いので今回は失敗と表現することにします。

話を元に戻しますが、トレーニングにまだ慣れていないような段階では失敗するのは確かに怖いイメージがありますよね。
しかし、失敗する準備さえしておけばそんなに怖いものではありません。
失敗する準備?????
となるかもしれませんが、失敗する準備とは先ほど話に出てきたようなセーフティバーを設置したり、実際にあがらなくなった時の力の抜き方などのことを指します。
それらのことを事前にしておくことで、変な表現ですが安心して失敗できます。
体操選手が新しい技の着地などの時にクッションだらけのなかで練習しているのをみたことありませんか?そういう感じです。

そして適切にトレーニングの段階を踏んでいけば、どれくらいの重さになればもしかしたら失敗するかもしれないということも大体推測できるようになります。
コレコレなどがまさにそれですよね。

以上のようにちゃんと段階を踏んでトレーニングし、尚且つ失敗した時の準備さえしておけば何も怖いものはありません。
段階をちゃんと踏めておらず、%RMなどの強度の概念もしらず無謀な重さをやっては失敗してを繰り返すのは問題です。例えセーフティバーを設置していたとしても失敗するような強度で繰り返しやることに問題があります。身体に対する負担が強すぎるので失敗のしすぎには注意しましょう。
また逆に一回も失敗したことがないのも問題です。
失敗したことがないということは、自分の限界を知らないという言い方もできます。
例えば、自分の中では60kgで実施するスクワットは5回が限界だと思い込んでいたのが、実は8回できたなんてこともあるかもしれません。
実際に失敗するまでは自分の限界の見積もりを見誤っている可能性があります。
そういった見誤りをなくすためのテストやそれをもとにした%RMやRPE、RIRですがそもそもの限界を見誤っていてはそれらも全て当てにならない数値になりますからね。
そのような事態をなくすために当ジムでは段階を踏んでから、スクワットやベンチプレスではMAX Repsやってもらうことがあります。
今回は詳しくは書きませんが、トレーニングのやり方次第でそういった見誤りをなくす方法もあるということです。

失敗のしすぎは避けなければなりませんが、失敗したことがないのも問題ということもわかっていただけましたでしょうか?
何事も失敗から得られるものってありますよね。
王者山王の堂本監督のセリフに
「負けたことがある」というのが いつか大きな財産になる
はあまりに有名ですね。
トレーニングの場合は負けという概念はありませんが、失敗は大きな財産(経験値)になるのは間違いありません。

今回はトレーニングの失敗について書きました。
重要なことは、失敗しないことではなく
・失敗する準備をする
・失敗の仕方を知る
・失敗しすぎない
ことです。
当ジムではこの辺のこともしっかり教えていきます。
メンバーさんにも、ちゃんと準備をした上で「安心して失敗してください。」と伝えています。笑


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失敗という言葉をしらべると、しそこなうって出てくるんですよね。
で、しそこなうって調べると
やり方を間違える
の他に
何かをする機会をのがす
という意味もあるんですね。

何かをする機会をのがすのが一番失敗な気もしますよね。
同じ失敗でも、何か精一杯やったほうの失敗のほうがいい気がしますね。

何が言いたいかというとですね、
トレーニングはじめましょうよってことなんですよ。笑

そして、今回の記事さーっと書いたんですけど、最後のこの本題とは関係ない部分何書こうか全然思いつかなくて1時間ちかく経ってたような気がします。
これは、きっと失敗ですよ。









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